まいにちの楽しみ

千夜一夜のお話…毎日の発見を分かち合えたら。

息さえできていれば立ち上がれる

立春まであと少しです。

辛いニュースが続きますが、置かれた状況は人それぞれです。

周りは皆元気そうなに、自分だけ辛い状況にあると、ぽろぽろ涙が出てしまいます。

そんな時は関東大震災東京大空襲に遭遇した祖父を思い出します。

下町の職人だった祖父は、関東大震災で自宅が全壊し、運良く知人の船に乗り東京湾に逃げて助かりました。幼かった私にも繰り返し震災の話をしてくれました。

東京大空襲については、自宅が焼けた事、公園の池に潜り助かった事以外、話を聞くことはありませんでした。母に訊ねると、下町の空襲は悲惨で、祖父はめったに話さなかった…と。

自然災害より、人間のしでかした事の方が恐ろしかったのでしょう…

その後、祖父は高度経済成長期の波に乗り成功したり、機械化の波に押されて没落したり、様々な事がありました。

祖父を見て、人生には予期できない波が何度も来るのだな…と思いました。

波に押しつぶされても、息ができていれば、いずれ波は引き、立ち上がれると希望を持って…