赤と緑が同じ世界
昔、友人から「夫が色盲で、赤と緑の区別がつきにくいの」という話を聞きました。信号や蛍光マーカーの赤と緑の見分けが上手くつかないらしいと聞いて、不便なのでは?と思いましたが、「本人曰く、産まれた時からそうだから、そんなに支障がないらしいよ」とのこと。
それ以来、もしかしたら、一人一人色の見え方はちがうのな?と思い始めました。
私の見ている(感じている)緑と、隣りの人の緑は違うのでは…ということ。けれども色紙を見せてどれが緑ですか?と尋ねると、同じ緑の紙を指す。
結局、他人の体に成り代わらない限り、分かりません。
色だけでなく、図形や言語の認知、音や匂い、肌の感覚…自分以外の誰かの感じ方は、永遠にわからないのだと思いました。
みんな分かるはずだ!という風に思い込んでしまいそうな時は、この赤と緑の話を思い出してふと立ち止まります。