まいにちの楽しみ

千夜一夜のお話…毎日の発見を分かち合えたら。

桜の花は白い?

春分の次候のちょうど真ん中、桜が花開く季節です。

近くの山に目を遣ると、たくさんの桜が咲いていて、春がきたなあとしみじみ。

足元に落ちたソメイヨシノの花びらを一枚拾うと、あれっ、白色?と不思議に思うことはありませんか?

今度は少し離れた場所から、寄り集まった花々を眺めると、きれいなうす桃色に見えます。

どの場所から何を見るかによって、見える色が違うのですね。

これが正しい、と思っていることも、時と場所を変えて見ると、全く違った発見をすることがあります。

私達は集団の中にいるとつい、目立つ華に目がいってしまい、ひとりひとりについてはあまり良く知ろうとしません。

学校や会社で目立たない人と別の場所で会ってみたら、とても豊かな個性があると知った、などということは人生に良くあります。

桜の花びらが落ちてくると、その事を思い出します。

卒業や異動の季節ですね。

どうかひとりひとりの花びらが、行きたいところへゆけますように…