まいにちの楽しみ

千夜一夜のお話…毎日の発見を分かち合えたら。

褒められることには弱い

宗教について色々と考えるこの頃です。

以前、親がとある新興宗教に入ってしまった人が、布教を伴うのがとても嫌だ、と言っていました。もし本当に素晴らしいと思う宗教に出会ったのなら、その人の心の中で信じていたらよい、と。

ではなぜ布教するのかと尋ねたら、集金集客だよ、お布施や献金を受け取らない宗教なんてほとんどないのだからと。

たしかに、どんな田舎町でもひときわ立派な寺や教会。

その立派な建物に入り、信者達に影響力を持ち指揮をとれる快感。

新しい宗教が広告塔を使うのはありふれた手段で、伝統的な宗教でも新しい教会などは社会的地位の高い人が信者にいることをさりげなく宣伝していたります。おそらく権威付けですね。

知人にこういった団体に属した熱心な信者がいたのですが、大病院の診療部長に電話できる、日本を代表するような大企業の親族と知り合いだ、と聞いた時にはびっくりした記憶があります。そして事実だったのです。

知人はごくごく普通の主婦でしたので、ちょっとありえない関係だなと思っていたのですが、信仰を同じくするとそういった強い結びつきや心の許しを生むのでしょうか。

ちょっと穿った見方をすると、本人の実生活において努力をせずとも、その宗教団体の仲間として心を許してもらえれば、自分の能力以上の人々とお友達になれるのです。さらに私生活の悩みなども共有しますから、様々な秘密も知りうることになります。それを外で漏らしてしまったり…

功なり財なりある方で宗教団体に関心のある方は、こういった信者のターゲットになりやすいので、気をつけた方がよいと思います。

びっくりするほどよく人間の心を把握しています。

こちらの期待通りに関心を寄せてくれる、褒めてくれると最高の気分になります。

相手は仲良くなる術を充分承知しています。

対策としては、相手の行動だけを見る。

言葉をシャットアウトするのです。

これまでの行動、今の行動だけを冷静に見る。教会外での仕事ぶり、どんな子育てをしているか、どんな日常を送っているか。言葉と行動を意図して分けてみます。

もし違和感があれば、その気持ちに決して蓋をしてしまわないよう。

蓋をしかけたら、今私は弱っている、寂しいのかもしれない、と自分に問いかけてみることをおすすめします。